お知らせ

食道外科専門医制度における変更事項のお知らせ

日本食道学会 理事長 竹内 裕也
専門医制度委員会委員長 大幸 宏幸
食道外科専門医認定部会部会長 安田 卓司

日本食道学会外科系会員の皆様へ

以前に教育委員会が実施した食道外科専門医に関するアンケート結果をもとに、食道外科専門医の新規ならびに更新申請の資格条件、特に診療経験点数および胸部食道切除術の術者要件について見直しを検討してきました。修正の基本的な考え方は以下の点です。

  • 食道癌患者数の地域格差を考慮し、症例の少ない地域でも取得が目指せる条件に変更する。
  • 申請条件は緩和するが、新規申請における手術ビデオおよび筆記・口頭試問の審査基準はこれまで同様に維持することで食道外科専門医の質を担保する。
  • 更新については、既にハードルの高い専門医を取得していることを鑑み、維持しやすい条件とする。

上記を基本コンセプトして審議を重ね、大幅に変更することとしました。なお、本来であれば、旧資格条件から新資格条件への変更には移行期間を設けるのが通例ですが、条件をより適正化するために緩和する変更ですので、できるだけ速やかに移行するのが適切と判断し、2024年度の申請から適用することにいたしました。関係する会員の皆様には急なお知らせとなり大変ご迷惑をおかけしますが、より公正で健全な食道外科専門医制度への修正ということでご理解の程よろしくお願いいたします。

変更における重要事項を以下に列記しますが、詳細については、添付ファイルをご確認ください。

食道外科専門医新規申請に関する変更点

  • 申請に必要な日本食道学会の入会条件を5年から、「3年以上本学会会員で会費を完納していること」に変更する。
  • 申請に必要な診療経験点数を50点から「40点」に引き下げる。
  • 胸部食道切除術の術者要件の15点中に縦隔鏡手術の術者カウントを10点までは認める。(縦隔鏡の術者カウント方法の詳細は添付ファイルを参照)
  • 胸部食道切除術の術者要件の15点中に食道胃接合部癌に対して定型的な縦隔郭清を伴う食道切除術を施行した症例やサルベージ手術(郭清程度は問わない)の術者カウントを含めてもよい。

食道外科専門医更新申請に関する変更点

  • 更新に必要な診療経験点数を50点から「30点」に引き下げる。
  • 胸部食道切除術の術者要件の15点から「10点」に引き下げ、その術式は問わないこととする。

食道外科専門医制度規則施行細則 手術術式カウントの変更

詳細は添付ファイルを参照してください。

  • 縦隔郭清を伴う縦隔鏡手術の術者点数を「1点」とする。(カウントの詳細は添付ファイルを参照)
  • サルベージ手術においては郭清の程度は問わず、術者点数は「1点」とし、胸部食道切除術の術者カウントに含めてもよい。

食道外科専門医を旧制度の下で完全失効した会員に対する救済処置

大幅な更新申請条件の変更であることを考慮し、2024年度に限り、以下の条件を満たし、かつ食道外科専門医の復活を希望される会員には復活申請を認めることとする。

  • 失効前年から2023年を最終年とするいずれかの連続する5年間で2024年から採用された新しい更新条件を満足すれば2025年1月1日付で食道外科専門医の復活を認める。

なお、該当する会員には、事務局より個別に申請に関する確認の問い合わせがありますのでよろしくお願いします。

食道外科専門医制度の変更点の詳細